楽園

はじめにがとをされた(:1章1節)。

これが聖書のはじめの一文です。聖書によれば、神はであり、全宇宙は神のです。神はそこで行われるすべてのみに関心を持っています。

けれども、神のいちばんの関心は地球にあります。なぜなら、神は神のかたちとして人を造り、地球の上に置かれたからです。最初に造られた人間は、「エデンの」と呼ばれるにいて、神との関係を楽しんでいました。そこでは神と人、人と人、人と労働、人と世界の間に理想の関係がありました。

神はこのエデンから、「のわり」とも「のわり」とも呼べるらしい関係が地球全体に広がっていくことを望んでいました。それが人に与えられたでもありました。たして人は、そのめをすることができたのでしょうか。

第3回:楽園

はじめの質問

  1. 「楽園」と聞くと何を思い浮かべますか。
  2. あなたは人間をどのように定義しますか

これまで、私たちが輪の内と外を常に意識していることや、完全かつ永遠に愛される完璧な「輪」について考えました。聖書は「主の家」や「神の家」でこのような完璧な輪の交わりがあると言っているのでしたね。

また前回、究極の愛の交わりは神ご自身の中で持たれていることを見ました。神は永遠に3つの位格(父、子、聖霊)で存在しており、位格の間で互いを完全に知り、愛し、受け入れています。神はあふれ出る愛のゆえに天地万物を創造しましたが、この素晴らしい「内の交わり」に、人間を招いておられるのでしたね。(主イエス・キリストの恵み、神の愛、聖霊の交わりが、あなたがたすべてとともにありますように。)

冊子の3ページに「全宇宙は神の家です」と書かれているのを読んで、少し驚いたかもしれません。完璧な輪の交わりがあるところが「神の家」で、全宇宙が「神の家」なら、私たちはもう完璧な交わり(究極の内)にいるのでしょうか。現実はそれとは程遠い、というところから始まったのではなかったでしょうか。なぜ「神の家」が現実には「神の家」らしくないのか、この問題については次回詳しく見ていきます。今日は別の質問、「なぜ神は、特別に人間を気にかけておられるのか」について考えます。旧約聖書に書いてある歌(詩)を、まず読んでみましょう。

3あなたの指のわざである あなたの天
あなたが整えられた月や星を見るに
4人とは何ものなのでしょう。
あなたが心に留められるとは。
人の子とはいったい何ものなのでしょう。
あなたが顧みてくださるとは。
5あなたは 人を御使いより
わずかに欠けがあるものとし
これに栄光と誉れの冠を
かぶらせてくださいました。
6あなたの御手のわざを人に治めさせ
万物を彼の足の下に置かれました。
[……]
9よ 私たちの主よ
あなたの御名は全地にわたり 
なんと力に満ちていることでしょう。

旧約聖書・詩篇8篇3-9節
  • この詩の著者(ダビデ)は、神はどのような関係を人と持っていると書いていますか。
  • 神との関係をこのように理解したダビデは、どのように神に応答していますか。

創世記(聖書の最初の書物)に、人の創造について書かれています。人は、神の創造のみわざの6日目に造られました。

26神は仰せられた。「さあ、人をわれわれのかたちとして、われわれの似姿に造ろう。こうして彼らが、海の魚、空の鳥、家畜、地のすべてのもの、地の上を這うすべてのものを支配するようにしよう。」
27神は人をご自身のかたちとして創造された。神のかたちとして人を創造し、男と女に彼らを創造された。
28神は彼らを祝福された。神は彼らに仰せられた。「生めよ。増えよ。地に満ちよ。地を従えよ。海の魚、空の鳥、地の上を這うすべての生き物を支配せよ。」[……] 31神はご自分が造ったすべてのものを見られた。見よ、それは非常に良かった。夕があり、朝があった。第六日。

旧約聖書・創世記1章26-28, 31節

古代世界では、神の像(かたち)は、神を代表するものと考えられていました。像は神殿(あるいは「家」[古代近東の多くの言語で、神殿と家は同じ語])に置かれ、神の臨在を体現(または媒介)していました。さらに人間の王も、その地域で礼拝されていた神の生きた姿(かたち)だと考えられていました(例:エジプトのファラオ)。

創世記2章では、神がエデンという場所にある園に人を置かれ、そこを耕し守るようにされます。ヘブル語で「エデン」と呼ばれた園は、ギリシャ語では「パラデイソス」(英語のパラダイス)です。

  • 神のかたちとして人を造るとは、どういう意味だと思いますか。
  • この「神のかたち」が置かれた神殿(家)はどこですか。
  • なぜ神は「われわれの」と、複数形で語っているのでしょうか。
  • 神はどのような命令を人に与えましたか。この命令には、何をすることが含まれると思いますか。

神の造られた世界と、神が人と分かち合われた「内の交わり」は「非常に良かった」と描写されています(31節)。何かがどこかで狂ってしまったことは間違いありません。次回、これについて考えましょう。

おわりの質問

  1. 聖書の人間の定義で、今日学んだことは何かありますか。
  2. なぜ神は人間を特別に気にかけていると思いますか。
  3. 神は、あなたのことを気にかけていると思いますか。
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